和田哲哉 -LowPowerStation-

ステーショナリープログラムと信頼文具舗を運営している和田哲哉のブログです。

トレンチライターのメンテナンスをしました

eBayで入手したライターが点火しないとのことでメンテナンスを頼まれました。ライターの修理屋さんではないのに、うっかり引き受けてしまいました。

  

f:id:wabysprg:20171215044820j:plain
今回メンテナンスする「トレンチライター」

  

側面をスライドさせてウィック(ライターオイルを吸い上げる芯)のキャップを開閉するタイプの「トレンチライター」です。

トレンチ(trench)とは野戦時の「塹壕(ざんごう)」を指し、塹壕の中に転がっていたライフル銃を改造して作ったオイルライターが発祥だそうです(未確認)。有名なZIPPO(ジッポー)よりも歴史は古いとのこと。いまでも復刻版は入手できます。これは少し古いだけあって、本体の焼け具合とか側面の刻印とか、味わいがあります。

ジッポーと同じオイルライターなので、本体内に綿がギュッと押し込まれていて、そこにライターオイルをしみ込ませる仕組みになっています。

調べたところ、ウィックはダミー(焦げた短い芯の切れ端を上から挿していただけ)でした。これでは点火しません。オークションに出すためにテキトウに仕立てていたようです。

ジッポーと違い本体が細長いので、ウィックの交換は大変そうです。その現実は先送りにして、ひとまずフリント(発火石)の交換から手を付けます。

  

f:id:wabysprg:20171215045855j:plain

  

笑えるのですが、私にも大昔に3年ほどタバコを吸っていた時期があり、その時に使っていたロンソンのフリントを探したら出てきました。ロンソンのフリントは軟らかいので、それ自身の減りは早いものの回転ヤスリに負担を掛けないので良いです。

  

f:id:wabysprg:20171215050131j:plain

今度は中綿とウィックの交換です。底部のOリング付きのフタを外し、、、こんな細い穴から中綿を抜いてウィックを通すなんて気が遠くなりそうです。いや、実際に作業してみて気が遠のきました。ピンセットや長い竹串を使い、古い中綿を辛抱強く排出させます。延々一時間近くホジホジして、ヒヨコ一羽ほどの綿が出てきました。

しかし本体からは少しも古いウィックは出てきませんでした。

  

f:id:wabysprg:20171215050523j:plain
「ウィック(火を着ける芯)」の端に糸ハンダを溶着

  

新しいウィックはジッポーの純正品を使いました。ウィックは布芯を数本の細い針金で捩ったもので、そのままではこのライターの細い口金と細長い本体を通るはずがありません。しばらく色々な方法でトライしたのですが、ウィックに細い糸ハンダを直接溶かし付けてしまう方法を考えました。

  

f:id:wabysprg:20171215050839j:plain

  

見事にウィック通過!!

新しい綿を押し込み、オイルを充填し、無事にメンテナンス完了となりました。

  

youtu.be

   

 12月20日、私の新刊が出ます。
よろしくお願いします。

blog.sprg.jp