和田哲哉・LowPowerStation

考えて使う・楽しく使う

シャッター音がしない。ツラカッタ。

先日、とある取材がありまして、フォトグラファーさんのカメラがソニーでした。初αでの撮影です。私とライターさんとの会話の様子を撮影する設定。

「おお、αだ!」と張りきってスタートしたはずが・・・カメラが無音。シャッターの音がしないのです。αだから当たり前なのですが、いざ撮影が開始されると「えっ?」という気持ち。

シャッター音がすれば、「あ、いまのココを撮ったんだ。なるほど、じゃぁ次は…。」とか考えるのに、一切無音。それって、撮影者と被撮影者との間にコミュニケーションが無いのに等しいのだなと。また変な話、撮影中は被撮影者には「現在の撮れ高」すら伝わっていないことになります。

もちろん無音撮影が出来る機能ってスバラシイ。無音じゃないと撮れないシーンも今後いっぱいあると思います。カメラが、撮影者が、その場の空気のような存在になれるって凄いことです。

でも今回は、自分には結局そのことが気になってしまって、正直なところ上手く話すことができませんでした。目も泳いでいたと思います。何度もカメラのほうを見ちゃったし。写真にも表れてしまっているだろうなぁ。

いつどこを撮られているかこちらには全く分からないの、慣れていない自分には結構なストレスでした。これはもう「動画撮影のようなもの」と割り切って考えるしかないのでしょうね。次回は気をつけよう。

  

追記:

あのあと風呂で考えたのですけど、無音だったらフォトグラファーさんは何枚でもシャッターを切れるのですよね。たとえばたった5分の取材でこれまでのカメラでシャッター100回切ったら「なんだよ?」って思うけれど、無音なら無問題。人の表情は一瞬で変化するから、短かい時間の取材でも無音でバシバシ(?)撮って、あとでベストな1枚を選ぶことができます。撮影という作業手順を大きく変えるものなのですね、無音って。「それだったら無音もいいじゃん!」って、湯船に浸かりながら思いました。