にわか「鉄ちゃん」シリーズ、あと少し続きます。
今回はロマンスカーEXE(エクセ)です。
EXEの登場はいまから20ほど前の1996年。それまでは箱根や江の島などへの「観光旅行のイメージリーダー」として作られてきたであろうロマンスカーでしたが、この頃になると「帰宅時間帯における指定席通勤特急」としての役割が強く求められ始めていたと思われます。
以前の小田急線の朝晩の混雑は大変なものでしたし、路線距離も長くて、新宿〜本厚木間の帰路は急行で1時間ほど。「疲れた日の帰りは確実に座りたい」の要望は多かったと想像します。
EXEは一編成あたりの客席数を従来モデルよりも大幅に(456名→588名)増やしたり、多彩な運用ができるよう一編成(10両)を6両+4両に分割可能にするなど、通勤特急としての機能をしっかりと実現させました。またEXEは製造された車両数が多く、いまでも帰路に出会う機会が多いモデルになっています。
しかし個人的にはこのEXE、どうも椅子と自分の身体とのマッチングが悪くて、あまりうれしくないロマンスカーです。到着する頃に首や肩が凝ってしまうのです。また空調機の設計が悪いのか古いのか、車内がいつも臭く、なんとなくどんよりとしています。
そのようななか、なんとEXEをリニューアルさせたモデルが登場しました。「EXE-α(アルファ)」です。
EXEαは、EXEの車体から椅子や内装など設備のほとんど全てを更新。車体の再塗装もして新車のように生まれ変わらせたものです。調べると駆動系や制御装置もかなり刷新されているようで、EXEとEXEαは車両の骨格以外まったく別のものと言えそう。小田急の本気度と言いますか、EXEシリーズがこれからもロマンスカーの通勤特急系の主力であることを見て取れます。
さてそのEXEα。椅子は(GSEには及ばないものの)座り心地が少し良くなっていて、気になっていた車内の臭いも解消。私にとっては夢のような出来事です。
EXEは「ハーモニックパールブロンズ」という暖色系のメタリックカラー。EXEαはシルバーとグレーのツートーンカラーです。各車、新宿から町田や相模大野までの30分の利用でも出会える機会が多いので、その変貌ぶりを確かめてみてください。
さて、これで GSE・MSE・VSE・EXE・EXEαと5つのモデルをご紹介してきました。あと現在走っている特急はLSEくらいかな。
ここまで来て、ほとんど反響は無いのですが、関東の私鉄を知らない皆さんには楽しんでもらえているかもしれません。
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