気持ちをそのままタイトルにしました。
ことし1月に買ったBluetoothレシーバー「 FiiO BTR3 」、2回目のレビューです。前回はゼンハイザーのヘッドフォン:HD25のヘッドバンドにBTR3を取り付けることばかりに気持ちが行ってしまい、BTR3そのものについての感想が織り込まれていませんでした。今回はBTR3とはなにか、どこが良かったかについてお知らせします。
FiiO(フィーオ)はDAC(デジタル/アナログコンバーター)内蔵のヘッドフォンアンプやDAP(デジタルオーディオプレーヤー)などのオーディオ関連製品を開発しているメーカーです。
いっぽうBTR3はBluetoothを介してiPhone/スマートフォンからの音声/音楽情報をワイヤード(=有線式)ヘッドフォンに受け渡しするBluetoothレシーバーになります。
この種の製品はソニーやオーディオテクニカ、エレコム、アンカーやオーキーなどからも出ています。価格はだいたい千円台から1万五千円台くらいまでさまざま。BTR3の購入時価格は1万円少々なので比較的高額な部類に入ります。
基本的な使い方は、BTR3をiPhone/スマートフォンと対向させ、BTR3のヘッドフォンジャックにヘッドフォンを接続するというものです(下の写真)。この方法によって普通のワイヤードヘッドフォンをBluetoothヘッドフォンとして使うことができます。
最近のiPhone/スマートフォンは本体からヘッドフォンジャックが廃止されつつあります。一方で気に入ったワイヤードヘッドフォンをずっと使いたい場面もありますから、BTR3はとても便利なアクセサリーです。
Bluetoothを介しているものの、BTR3にはおそらくこれまでのFiiO製品のノウハウがしっかりと反映されているであろう良質なヘッドフォンアンプが内蔵されていて(ヘッドフォンとの相性さえ合えば)実用充分な高音質で聴くことができます。
BTR3のもうひとつの美点はシンプルなスタイルと上質な外観素材にあります。上面はガラス、スイッチ類が収まる周囲は金属パーツを採用。昨今のスマートフォンとほぼ同じ質感に仕上がっています。
操作性も上々です。音量調整(曲送り/戻し兼用)などのボタン類はサイズは小さいものの、各ボタンの形状が適切でしかも指で押した時の節度あるクリック感によって、手触りだけで確実な操作が出来ます。
もうひとつ。iPhone/スマートフォン側の音量設定とBTR3での設定音量は独立してコントロールできるため、(現状の)Android OSの雑な音量調整幅を気にせず、BTR3側できめ細かな音量調整が可能です。
充電端子はUSB-C。充電時は上の写真のとおりFiiOのロゴが赤の連続点灯になります。本体に液晶表示等は無く、BTR3の動作状況はこのFiiOのロゴの色の変化や点滅パターンだけで知ることとなります。例えば「apt-X のコーデックで動作している時、ロゴは水色の点滅」といった具合です。
パソコンとFiiOをUSBケーブルで接続すると、BTR3 は Bluetoothを使わない、有線のDAC(デジタル/アナログコンバーター)+ヘッドフォンアンプとして動作します。
私はBTR3のコンパクトさとシンプルな外観が気に入り、ゼンハイザーのヘッドフォン:HD25のヘッドバンド部分に付けてしまいました。ですので、前回の記事のような使い方はBTR3にとっては変則的な使い方になります。
音質。私はいまのところ満足しています。まず電源を入れた時のホワイトノイズの少なさ。音質も良好です。HD25を接続した際にも高音域から低音域までしっかりと聴こえます。良いオーディオ製品が備えているリッチサウンドの傾向を示しています。音の立ち上がりや安定感など不満はありません。
興味深かったのは、有線モードではいまひとつと感じていたゼンハイザーの MOMENTUM WIRELESSとの相性が良いことです。FiiO+有線モードで聴くと、私が設定した評価用のいくつかの曲(→いろいろ難条件が含まれている)をすべて見事にちゃんと再生しました。
BTR3。一見シンプルな製品ですが、手持ちのヘッドフォン達を再評価できるきっかけも作ってくれました。
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