和田哲哉・LowPowerStation

考えて使う・楽しく使う

NIKKOR Z 24-120mm f/4 S にリプレイスしました。

  

ニコン Z6のズームレンズをリプレイスしました。

新しく来たのは「 NIKKOR Z 24-120mm f/4 S 」です。

手放したのは「 NIKKOR Z 24-70mm f/4 S 」となります。

  

NIKKOR Z 24-120mm f/4 S

  

ニコンのカメラに興味の無い人であれば「なんで標準(域)ズームを買い替えたぐらいで騒ぐの?」と思われるかもしれません。でもこれ、ニコンユーザーのうちの少なくはない方々が悩んでいる問題なのではと思っています。

  

まず背景として、ニコンのミラーレスカメラ「Z」シリーズの「標準ズームレンズ多いですね課題」があります。広角や望遠を除いた標準域をカバーするズームレンズ、しかもfx機(=フルサイズセンサー機)対応レンズに絞っても現在6種類あります。いや、多いのは結構なことなのですが。

・NIKKOR Z 24-50mm f/4s
・NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
・NIKKOR Z 24-70mm f/4 S
・NIKKOR Z 28-75mm f/2.8
・NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
・NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR

このうち価格が2〜3倍になる「最小絞りf/2.8シリーズ」は仮に除外するとして、f/4シリーズにはもうひとつの悩みがあります。私のような「なんでも1本のレンズで済ませたい派」には24-120mmがちょうどよく、多くの人も同じ意見かと思います。

加えて、この 24-120mm はカメラに詳しい方々の評判がとても高く、もはや24-70mmを選ぶ理由を探すのが難しいくらいです。

  

しかし! Zシリーズのカメラに組み合わされるキットレンズに「24-120mm」が用意されているものが現状無いのです。Z6(Z6 II)には24-70mm、Z5には24-50mmまたは24-200mmのセットとなっています(本記事執筆時点)。

  

つまり、24-120mmは必ず単体での購入が必要です。

  

私のように安さにつられてキットレンズ付きカメラを買ってしまうと「手元の標準レンズを手放して、また標準レンズを買う」という心理的ハードルが待っているわけです。当然ながら、キットレンズは表向きの小売価格が11万円以上していても下取り査定金額は2万円にも及びません。

キットレンズモデルを買ってしまった人のうち少なくはない方々が 24-120mm f/4 S の姿を見ながら悶々としているのではないでしょうか。

    

NIKKOR Z 24-120mm f/4 S

キットレンズ:24-70mm f/4 S の名誉のために申しますと、これもとても良いレンズです。

ズームレンズであるのにもかかわらず、筆記具のような小物でも細部までしっかりと写し、私の撮影用途であれば固定焦点レンズどころかマイクロレンズも要らないと思わせるものでした。

ただ、被写体から40cm位のところに三脚を立て、小さい製品を画面いっぱいにレイアウトするのに望遠端の70mmは不足で、便宜上クロップ撮影に切り替える必要があり、これが撮影時のストレスになっていました。

  

Z6より前に使っていた Nikon D500 には、キットレンズとして「 AF-S DX NIKKOR 16-80mm f2.8-4E ED VR 」(下の写真)がセットされていて、これは換算 24-120mm だったわけでして、「なぜZ6には24-70mmなの?」という思いもありました。(もちろん、開発スケジュールや製品コストなどの事情だろうと想像はしています)

    

AF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VR

  

Z 24-120mm f/4 S は昨年(2022年)の1月に発売が開始された製品だそうです。

私は昨年の夏にZ6を購入しました。その時はあまり考えずに(NIKKOR Z 24-70mm f/4 S)キットレンズ仕様を選んでしまったわけですが、あとになって Z 24-120mm の評価がとても高いことを知りました。しかし製品の人気に対してニコンからの供給は追いつかず、今年の1月あたりまで入手が困難なモデルになっていました。

  

ニコンからの供給が安定したからと言って、いわゆる「標準ズーム」をAからBに置き換えるのは無駄な気もしました。しかし私の用途なら、ズームレンズ1本で足りてしまいますし、Z6はこの先も長く使いそうな気がします。

さらに言うと、今後カメラ本体を買い換える際に「買い換えないで済む、橋渡しになるレンズ」を持っていたほうが良いのでは?という判断もありました。言い換えれば、将来の買い替えをいま実施しておく感じです。

  

リプレイス前と後の2本を並べて撮りました。

  

Z 24-70mm と Z 24-120mm

少々の焦点距離の違いなのに Z 24-120mm は2cm以上も全長が長くなっています。じつは Z24-70mm は「沈胴式」のレンズなのです。つまり、24mmの撮影スタンバイ時にはレンズをここから一段伸ばす仕掛けになっています。

沈胴式は使わない時にはコンパクトで持ち運びに便利な反面、カメラの電源をオンにした時の毎回「レンズを伸ばしてください」系のアラートがモニターに表示され、この「儀式」も地味にストレスになっていました。

Z 24-120mmでは全長は長くなっているものの、コントロールリングが3つに増え、ファンクションボタンも側面に付いています。

  

ただ、ひとつだけ残念だったのは、さきほどの写真に出ている「 AF-S DX NIKKOR 16-80mm f2.8-4E ED VR 」に標準の、無駄に大きなレンズフード「 HB-75 」が Z 24-70mm には装着できたのに Z 24-120mm には付けられないことです。

  

Z 24-120mmに標準のHB-102と、巨大なHB-75

このHB-75をセットした時の様子はなかなかに格好が良く、また落下時のレンズ保護性能も高そうで気に入っていたので、そこだけは心残りです。

  

下の写真は Z 24-120mm を Z6に装着した様子です。Zシリーズの標準ズームは全体的に全長が長い傾向にあり、いっぽうのカメラ本体はミラーレス化でスリム&コンパクトですから、レンズの長さが目立つプロポーションになります。

  

側面A

  

撮影時の重量バランスは悪くはありません。左手でレンズを支えるのが主体の撮影スタイルは気持ちの良いものです。

写真は広角端撮影時のものです。ここから望遠側にしますと鏡胴が伸びて、レンズの全長はさらに長くなってゆきます。

  

側面B

写りについては、期待どおりのものでした。全焦点距離かつ画像全域で解像度が高く、使い心地もこれまでよりアップしています。なにより、120mmまで使えるのは本当に便利です。

Z6の高感度撮影性能の高さもあって夜の街を撮影するのが楽しい感じです。なにか良いものが撮れたら、ご紹介させてください。

  

今回のレンズ購入に際しては、もちろん Z 24-70mmは下取りに出しましたし、そのほかにも手放せるレンズ等があって、ほとんど支払う金額無しにリプレイスができました。

   

***

   

最後になりますが、ここに掲載の画像はすべて iPhone14 Pro によるものです。ここまでミラーレスカメラのことをさんざん書いておいてなんですが、仕事で使わないのであれば、ミラーレス一眼なんて要らないですね!

  

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