和田哲哉・LowPowerStation

考えて使う・楽しく使う

最近のアクティビティーと所感

今年の2月に入ってから、なぜか「文字を書くことへのモチベーション」が復活し、ステーショナリープログラム・LowPowerStation・信頼文具舗と、少しづつ更新を掛けています。

きょうは、ここ最近のアクティビティーをふり返ってみます。

 

「SPRG レビュー オレンズネロPP3002」:

ぺんてる(株)から発表された新しいシャープペンシル「オレンズネロ」。さっそく購入し、ざっくりと記事にしました。「SPRGレビュー」名義での記事は実に10年ぶりです。この時期、ウェブ上の皆さんのオレンズネロに対する興味も高まっている様子で、ステーショナリープログラムとしては久しぶりの参照数を頂きました。詳細を確認するに、オレンズネロを購入されたうちの、かなりの方にお読み頂いているのではないかと思います。

ところでその後、オレンズネロの、特に自動芯送り機構周辺については賛否が分かれているようです。ここをどのように評価するかが筆者の「踏み絵」みたいにされている印象もあります。私は近日のうちにもう少し突っ込んだ評価を書く予定です。ご期待ください。

 

銀座ペンシルミュジアム五十音の「ノンアルコールバー・トオン」:

同じくステーショナリープログラムにて、ノンアルコールバー・トオンの催事「万年筆修理相談会&文房具よろず相談会」についてのミニレポートを掲載しました。

2004年頃に始まり今に続く第3次文房具ブーム(みたいなもの)が成熟期を迎え、テレビや新聞あるいは専門以外の雑誌でも文房具が日常的に取り上げられる世の中となりました。文房具の分野にも身を置く私としては、もちろん嬉しく有り難いことなのですが、多くの人が文房具・文房具と言い出しますとヘソ曲がりなのか、文房具じゃない分野、あるいは「文房具の当たり前」とは違うものへと気持ちが向かってしまいます。

そういうへそ曲がり・やぶにらみ的な行動を率先して実行に移している所があります。「銀座ペンシルミュジアム五十音」です。ここは、オープンした13年前は昭和レトロな雰囲気に仕立てた店内が特徴(実際には、置いてある商品の多くは昭和回顧な物ではなく、現代の道具として普通に使える製品や新進の作家作品を揃えていた)で、この表面的なイメージに感化されたファンや関係者・商店主も少なくは無いと思います。

しかし世の中の各所が昭和レトロな志向を持ち始めると、五十音はそういった要素を断ち切ることを決断します。店舗を陶芸家の内田鋼一氏プロデュースのもとに改装し、極小のミュージアムスペースをオープン。と同時に店内には多くの商品を並べない(相談しないと商品が出てこない)形態へと変化。しかも他にあまり類を見ない予約制+入場料制をも開始しました。

それらの変化によって、五十音という空間と時間と人を、一定の手順とコストを経てもなお楽しみたいという事前了解が出来ている顧客が大幅に増加。筆記具を基軸にしながらも、別の価値を提供するのに成功しています。

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これら新しいトライアルの次なるステップが今年スタートした「ノンアルコールバー・トオン」になるでしょう。毎回、各方面のエキスパートがホストとなり、いままで以上に限られた人数の予約者に楽しんでもらう、非常にピンポイントなイベントになっています。

そのお店を大切にしたいと思う人達だけが享受できる価値。同時に良いお客様によって支えられ得られる店舗オーナーの幸せ。今後の展開が楽しみです。

 

SPRGトークライブ「春のモノ祭り」:

これも4年半ぶりのものとなります。4月2日の回は、最新のガジェット(小物)にお詳しい、竹村譲氏・納富廉邦氏のおふたりをゲストにお迎えし、上質なサロン「シルクラブ中野山田屋」様の書斎スペースをお借りしてのトークライブでした。

トークライブでは最新の電子ツールや文房具の新商品が紹介されていながら、一方でシルクラブさんでは「和更紗と伊勢型紙の世界」という企画展を開催していました。このため企画展にお越しのお客様にもトークライブの雰囲気や会場での文房具物販、あるいは万年筆修理相談会などもお楽しみ頂けたので、異なった文化の交流点を作り上げることに少しだけ貢献できたのではないかと、そっと自己満足をしています。

ところで、トークライブのタイトルが「ヤマザキ春のパン祭り」に引っかけたオヤジギャグだと気づいている人は誰もおられなかったようです。

 

マイベック鉛筆削り:

信頼文具舗には可愛い、でもすごい商品が掲載されました。
五十音のマイベックです。

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とても素朴なカタチですが、
このために専用の型を起こして裁断・成型したTYVEKを使用しています。
使う所作まで素敵になれる鉛筆削りだと思います。