和田哲哉 -LowPowerStation-

ステーショナリープログラムと信頼文具舗を運営している和田哲哉のブログです。

OCN モバイル ONE 音声通話対応SIMをセット

きょうはモバイルフォンの中に挿す回線接続用の小さいカード「SIM」のお話です。
 
2016年3月、加筆修正&追記しました。

2回線目にMVNO SIMを

ここしばらくはマジメに1回線で済ませていた私のモバイルフォンですが、某SIMフリー機がやってくるということで、再び2回線に。今回は色々考えて、いま急速に普及しつつあるという「MVNO SIM」を試すことにしました。本エントリーはその顛末です。

docomoやau,Softbankなどの通信事業者(MNO)に対し、それら事業者の設備や回線を借りて仮想的(=virtual)に仕立てた通信事業者のことをMVNOと呼称するようです。

MVNOの各社は、MNOよりもきめ細やかな、あるいは安価な回線プランや契約条件を取り揃えています。たとえば「電話機能は不要なのでデータ回線だけのプランで通信量を安価に抑えたい」といった要望に応えてくれるプランも多数あります。(ただし確証はありませんが安価な分、使用時のパフォーマンスについてMNOと差が付けられているのでは?と感じる時もままあります。)もうひとつ。MVNO SIMは、それが依存するMNOによってdocomo系,au系,Softbank系と分かれ、対応するモバイルフォンとの組み合わせには注意を要し、導入の際には関連情報の充分な確認と、できれば詳しい人への相談をおすすめします。

「OCN モバイル ONE 音声通話対応」を購入

今回は使いたいSIMフリー機がdocomo系回線との親和性が高いということから、NTTコミュニケーションズ株式会社が提供しているSIM:「OCN モバイル ONE」を。さらに、せっかくの電話機だから電話回線も確保しておこうと思い、今月追加されたばかりのプラン:「音声通話対応」を選択しました。

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私が購入した当時のパッケージ
 
結論から申し上げますと、基本料¥1,800.(ひと月3GB分のデータ¥1,100.+音声通話¥700.※ただし通話料別途)程度で、必要充分なデータ量と回線速度、および音声通話とSMSの待機能力を得られ、自分が活動する神奈川県東部~東京エリアでだいたい不自由の無いモバイルフォン運用が可能になりました。

機種や確認エリア等の諸条件を考えずざっくりと言えば、MNO SIM(docomo)の実質的なデータ回線速度が5~30Mbpsであるのに対し、このMVNO SIMでは1~10Mbps程度で稼働。これは動画を観る用途以外ならばひとまず許容できる感覚です。

わかりづらい申し込み手順(当時)

OCNへの申し込みにはいくつかの方法があります。私はまず、ヨドバシカメラ店頭で申し込み用パッケージを購入。翌日の早朝、そのパッケージの指示に従い、ウェブサイトからオンラインで申し込みました。(申し込みの際に身分証明書の画像データ送信を行います。)申し込み日から3営業日後には回線接続のための認証ID等が記載された封書が届き、そこで開通ができました。レスポンスの早さには満足です。(今回はMNPではなく新規回線の申し込みでした。)

気になったのは、OCN公式サイト,購入版パッケージ説明書のいずれも、各所の説明表現がわかりづらい点です。(誰もが初めてであろう)加入希望者に対し、公式サイトは「どこで加入できるか」の種類を示してはいるものの、それぞれの選択肢にどのような違いがあるのか、次にどのような手順が待っているのかが容易に想像できないのです。そもそも最初の段階で新規とMNPの希望者を一緒に扱っている点から混乱が始まっています。

OCNに詳しい「すでに知っている人たち」の中だけで完結して作ってしまったような不案内・不親切な公式ページや購入パッケージでの説明のおかげで、私は「一番基本的な部分」を知りたいだけでも、何度も何度も無駄なページをクリックして見て回らなければなりませんでした。いくつかの事項については、確証を得るためにヨドバシカメラやアマゾンのサイト、あるいはメディアやブログまで検索しなければならない始末でした。

つまり、「公式サイトを読んでもよく理解できず不安な気持ちのまま店頭で購入パッケージを買い」→「そのパッケージの中にはSIMは無く申し込み番号だけが入っており、そこで初めてSIMの種類を指定し、これまた分かりづらい身分証明書のデータアップロード作業を行い」→「その後数日待ってSIMが届く」という3段手順について、すべての申し込みを実際に終えてみてようやく理解できたという有り様です。

使い始めると気分爽快

と愚痴をこぼしますが、まずは「SIMフリー機+安価なMVNO SIM」によって得られた気楽な気分はなかなかに爽快で、一定の満足感を得ております。また、動画さえ観なければ、メール・twitter・Facebook・Evernoteあたりの稼働について、安価なMVNOであることをあまり意識することなく使えております。

注:私の場合はMNO SIM(高速データ回線+音声通話かけ放題)を主回線として別に運用していての話です。またSIMフリー機は弊社事務所内での使用が多く、ほとんどはWi-Fiで使えます。もしMVNO SIMだけでの運用となれば、評価はそれなりに変わると思います。

追記1: なぜここに来てMVNO SIMが盛んに出てきたのか。結果論かもしれませんが、「通信設備等が整い、MNOとMVNOとの実質的なサービスの差別化を実現しやすくなったから。」というのが理由のひとつではないかと思いました。以前は、例えば某ターミナル駅の帰宅ラッシュ時間帯。MNOのdocomoでもSoftbankであっても、回線速度どころか回線を掴むのすら困難という状況が続きました。それが最近では、一定の回線速度を得られる頻度が高まっています。つまり駅周辺の設備が改善していることを意味します。設備が整えば通常SIMと安価SIMとの実質的な回線速度の違いがユーザーに明確に分かるようになり、不満が出にくくなります。ひいてはMNOがMVNOに回線を提供しやすくなるという推測です。

追記2: このエントリーの執筆時点で、どこかのメディアが「docomoは音声かけ放題プランのみに絞ったため、加入者数伸び悩み」のような記事を出していました。もしそれが本当だとしても、現状急速に増えつつあるMVNO SIMのかなりの部分がdocomoの回線に依存したものであろうことを考えると、docomo SIM+docomo系MVNO SIM のトータルではそこそこの加入者数を確保できているのかもしれません。また、この周辺に詳しい人達は1年ほど前「音声通話はいずれ無料になる」と言っていたのに、docomoは音声かけ放題という明確な音声有料プランを打ち立てました。表向きその名義で回収した「まとまったお金」を原資として、MNO docomoとして守備固めしなければいけないことに充当しているのかな?と想像をしています。MNOとMVNOとの二重構造。いまやメガバングががっつりと資本参加した消費者金融に似ているような気も。(データを背景にした話ではなくてすみません。)

追記3: 息子が最近、au系のMVNO SIMを購入(音声通話は無し)。機種やアプリの違いはあるものの、20~30Mbpsと、MNO(au)と遜色が無い速度が出ていてびっくりしています。  
追記4: その後、OCNモバイルONEは、最初からSIMを直接買える方式に変更されました。また公式サイトもだいぶ手を加えられており、申し込みの手順は大幅に改善されています。