和田哲哉 -LowPowerStation-

文房具ジャーナリスト /「信頼文具舗」店長 / 和田哲哉のブログです

ニコンD7200とD500を私なりに較べてみました

ことし5月にD7200からD500に買い替えました。
その経緯については先日の記事のとおりです。

blog.sprg.jp

  

ここに来てD500への買い替えを検討しているD7200ユーザーさんは増えているらしく、先週あたりから上の記事が拙ブログのアクセストップになっています。

じつは、そんなこともあろうかと思い、D7200を手放す際に2台を並べて撮影していました。きょうはD7200を使ってきた4年間を振り返りながらD500との比較をしてみます。

なお、性能の違いについては他のかたがいっぱいレビューを書かれていますので、きょうは見た目とか手触りとか操作した時の感覚とか、あえて表面的な部分にフォーカスしてみたいと思います。

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Nikon D500(手前)とD7200(奥)

  

結論を言ってしまうと、D7200はとても良い機種でした。(D500が登場する以前の)ニコンDXシリーズ最上位モデルにふさわしい製品です。そしてD500が登場し、これら2台を並べてみても、外観や操作感についてD7200が大きく見劣りする所は見つかりませんでした。

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Nikon D7200

  

なによりの美点は、製品発表当時のDXシリーズ最上位モデルでありながら極めてコンパクトなボディーサイズだったことです。剛性感をともなったギュッと凝縮したかたまり。このボディーの中に見やすいファインダーを収め、シャッター音のフィールも満足のゆくものでした。

  

FXとDXを含めた、ニコンの一眼レフシリーズに共通の「ダイナミックな丸み」を感じさせるデザインポリシーはD7200にも表現されています。加えてD7200は、見る角度によっては低重心かつ意外にスクエアなフォルムであることも判ります。下の写真は私が好きなショットです。

なぜか最近各社から出ているデジタルカメラには、昔の銀塩カメラのような懐古調のデザインになっているものが少なくありません。ニコンもZシリーズについては「丸み」を最小限に留め、全体のシルエットに「クラシックな風味」を思わせる部分も少しあります。とは言え、ニコンのカメラ製品のデザインについては昔も今も時間的に後ろを向いている感じはしませんので、Dシリーズが「昭和&平成な先進」、Zシリーズが「令和な先進」と解釈すれば良いのかな。

ニコン製品のような丸いカタチのカメラを嫌う人が多いのを知っていますけれど、ボディーから角(カド)を極力減らすことは、カメラが常に手に持って使われている道具であることへのひとつの対応ですし、そのほか落下時など外部から大きな衝撃を受けた際の破損を最小限に抑える効果も期待されます。

  

D7200はデジタル一眼レフとしてのコンパクトさと高性能とを高いレベルで実現させていて、Dシリーズのなかでもデザインの完成度は高いものと私は思っています。

欲を言うならば、ポップアップストロボを廃止したら、ボディー全体の「かたまり感」がいっそう高まって質感は上がりますし、さらに美しくなったのではないかと。

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見る角度によっては低重心&スクエアなフォルムに(D7200)

同じ角度でD500を見てみます。D7200との機能上の大きな差異のひとつがファインダー周りになりますが、フォルムとしてはD500のそれはスマートさからは少し遠いものです。もちろん、そういったゴツさによって製品のプレステージ性が高まる効果はあります。

D500ではポップアップストロボは廃止され、ファインダーとボディーとの一体感は悪くありません。

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D500を斜め後ろから見た様子

D500とD7200を並べて、背面から見てみます。ふたつのサイズの違いが明らかになります。D500はD7200の2割増しほどの大きさ。荒っぽく言えば、ファインダーと測距性能以外はほぼ同クラスの性能。総画素数はD7200のほうが上。サイズの小ささから来るD7200の機動性の高さは明らかです。

実際、D7200ならば近隣のお出かけにもカメラを普通のバッグに放り込んでいたものが、D500になってからは気合いを入れないと持ち歩けない感じになりました。

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D500(左)とD7200(右)

D7200を使ってきて常に気になっていたのがモードダイヤルです。同心円状のヘアーラインを施した黒いアルミプレートに印刷されたモード表記。この仕上がりがなんとなく、なんとなく安っぽい感じがしていました。

一方のD500はニコンFXシリーズの上位モデルにあるような「モードボタン」になります。しかしこれはこれで意外にプラスチック丸出しな感じで、期待ほどのものではありませんでした。操作性もそれほど高くなく、D7200とどっちもどっちかなと。

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D500とD7200のモードダイヤル

  

さきほどサイズが大きいと言いましたD500ですが、ボディーの基本部分の厚みはかなりスリムです。D500やD7500の世代から導入された炭素繊維複合材やモノコック構造の成果でしょうか。

同時に右手側のグリップもD7200に比べて明らかに深くなっています。ボディー単体の重量で85グラム増えているのに、撮影時の取り回しはD500のほうがむしろ軽快に感じます。

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じつはスリムなボディー、深いグリップのD500

  

さきほども少し触れましたが、D7200とD500との間で外観からの一番分かりやすい違いはファインダーです。D500はNikon FXシリーズの上位モデルにあるような、丸形のファインダー窓を備えています。覗き込めば7200とは違うファインダー倍率のおかげで、なんとも「晴れやかな景色」が目に飛び込んできます。

ファインダーの性能は記録画像の品質とは関わりはありません。液晶モニターでのプレビューはD7200もD500も似たようなものです。影響があるとすれば、私のように小さな製品を長時間撮影し続ける際の疲労度の差でしょうか。

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丸型のファインダー窓を持つD500

  

まとめに入ります。皆さますでに他のレビュー記事でご存じのとおり、D500には「広い測距エリア」・「デジタル一眼レフとして高い連写性能」・「EXPEED 5の画像処理」・「倍率の高いファインダー」・「深いグリップ」などの点でD7200に対するアドバンテージがあります。

しかしながら、私がこれまでにD70からD90にした時のような、あるいはD90からD7200に買い替えた時のような「明らかに新型の方がデジタルカメラとして進化している」・「前機種に後戻りする理由は一切無い」といったことを今回はそれほど感じられず、むしろ「D500を買わないでもよかったのではないか?」とさえ思っています。

その思いを特に強めたのは Nikon Z5 が登場してからです。Z5は小物撮影には十分な仕様・性能で、EVF(電子ビューファインダー)は定評ある上位モデルと同一性能。しかも手頃な価格であり、「一眼レフ」であるD7200+DXシリーズレンズから「ミラーレス一眼」となるZシリーズへの良好な置き換えタイミングだったのかもしれないと、今になって少し反省しています。

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高性能でコンパクトなNikon D7200

書き忘れていました。D500購入時のもうひとつの期待項は押しボタンを始めとするスイッチ類の操作感の向上でした。しかしこれもD7200とD500との間ではほとんど同じであることが判りました。D7200は、これまでのDXシリーズ最上位モデルとしての仕様をちゃんと備えていたということなのです。

念のため申し上げますが、D500を買って良かった点については前回の記事でしっかりと書きました。D7200もD500もそれぞれに良い製品です。

もしいまD7200をお使いでD500をご検討中のかた。D7200の総シャッター回数がそれほど多くはなくDXシリーズのレンズに「しがらみ」が無いのであれば、D7200をあわてて手放すことはせず、広く他の機種、と言いますか「次世代へつながる機種」も検討に加えられるのも良いかと思います。

  

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