和田哲哉・LowPowerStation

考えて使う・楽しく使う

SnowManのコンサート用に双眼鏡を選んでみました

  

娘がSnowManのコンサートに行くとのことで双眼鏡を買いました。

  

これまでも野鳥観察用に「スポーツスター」というニコンの双眼鏡を娘は使っていたのですが、久しぶりに出してみたらソフト樹脂の表面がベタベタになっていて、やむを得ず処分しました。

「スポーツスター」はニコン双眼鏡のなかでも樹脂表面のベタベタやボディ躯体の自然破損など悪評高い製品だったらしく、ちょっと検索しただけでも多くの人が困っている様子でした。この件に関してニコンは、このまま無かったことにするのかな。

 

と文句を言いつつ、結局またニコンになりました。
「 Nikon PROSTAFF P7 」というモデルです。

  

Nikon PROSTAFF P7

  

私が思う双眼鏡選びで大事なことはただひとつ。「できるだけ実店舗で選ぶ」です。双眼鏡は倍率、視野角、明るさ、ピントの合いなど、いくつかのスペックを勘案して探すわけですが、それら要素のいずれも「実際に製品を見てみないと判断できない」ものばかりです。

  

また数字では表せない「接眼部のフィット感」や「手でつかんでピント調整するまでの使い心地」などもスペックに負けないくらいに大切な検討項目となります。

後述しますが「像の中心部と周辺部の解像度の違い」も実機で初めて分かる性能です。

  

倍率 x 対物レンズ有効径は「8 x 30」

  

何かの監視や観察目的ではなくコンサートであれば、ホールの広さにもよりますが、あまり倍率を追わず、そのぶん広い視野を確保できる仕様を狙いたいところです。

今回は8倍前後の倍率を起点にして実店舗の売場にて各メーカーの製品を順番に手に取ってみました。

  

なお、店員さんによると「具体的な会場名を教えてもらえれば、それに合う製品を提案する」とのお話もありました。

  

ゴロンとしたスタイル

  

いまや双眼鏡は知らないブランドも沢山出ていて、安い物では二千円台から数えきれない程の製品が出回っています。

しかし、少し暗い会場を見通せる明るさを確保しているかとか、ピントを一番合わせた際の像のきめ細かさ、輪郭の滲み(にじみ)の無さといった「当たり前の性能」を問うと、途端に選択対象が一気に絞られてきます。ひとことで言えば、いまはまだ「そのスジでは知られたブランドが安心」ということです。

  

カメラ量販店で選べる双眼鏡の銘柄としては、上はツァイスから始まりニコン、キヤノン、ケンコー、ビクセンあたりでしょうか。

さきほどの「ベタベタ事件」があって、できるだけニコンは避けようと今回はメーカーを問わずに比較検討したものの、おおよその価格で絞り込んだのちに「設計年次から来る(店員談)像のクリアさの違い」や、そもそものデザインの良否などで結局ニコンになってしまいました。

  

いまや防水仕様はあたりまえ

  

価格と性能の違いについては、ニコンの中の同じ倍率の製品で比較すると、今回購入した1万8千円台の「PROSTAFF P7」の上位機種に4万7千円台の「MONARCH M7」があります。

両者を比較すると、最初の一瞬は解像度(こまやか)もコントラスト(クッキリ)にも違いが無いように思われるのですが、よく見ると上位機種のほうは像の中心部も外周部も同じ見え方であることに気が付きます。下位モデルは像の中心部は鮮明であっても周辺部に若干の甘さを感じるのです。使用目的によってこの差を許容できるか/できないかが機種選びの線引きになることが分かります。

  

視度調整ダイアルにはロック機構を備える

  

あとは「会場で使って困らないサイズや重量か」とか、「視度調整部周辺の使い勝手」といったポイントをひとつずつ確認して絞ってゆきます。

  

サイズや重量は許容範囲

  

ところでウチには自分用にニコンの「ミクロン(MIKRON)」があります。ミクロンは元々が劇場観賞用に作られた製品です。(過去記事はこちらです)

  

blog.sprg.jp

  

しかし、口径の大きな対物レンズからくる「明るさ性能」はPROSTAFF P7にかないません。またミクロンは接眼レンズ部も小さいので、接眼レンズ部と自分の目との位置を精度高く合わせないと像がちゃんと見えないのに対し、P7はたっぷりとした接眼レンズ部周辺のサイズのおかげで、接眼レンズ部を雑に覗き込んでも像を容易に見ることができます。コンサートのような身体がブレやすい環境でも安定して対象物を捕捉できるのです。

  

同社「MIKRON」とのサイズ比較

  

いまやアイドル系のコンサートでは良い双眼鏡を使うのが当たり前になっています。自動スタビライズ機能の備わった10万円に近いモデルを使うファンも増えています。

そういった点からも、ミクロンのような小型指向ではなく「見えかた」が最も大切な要求性能となります。

  

はたして、じっさいにコンサートに使ってきた娘の感想は「ベストな選択だった」とのことでした。PROSTAFF P7であれば防水性能もあり、一般の観光やライトな野鳥の観察等にも問題無く使えそうです。

  

  

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