この記事は masawada Advent Calender 2024 の13日目です。
昨日は なはれぽ さんでした。
こんにちは、id:masawada さんの父です。
先日、都内某所において「masawada Advent Calender 10周年記念パーティー」が開催されました。
パーティーでは masawada Advebt Calender に関わりのあった方々のLT(ライトニングトーク)が披露されたのですが、登壇者のおひとり id:toya さんによる地元&母校愛あふれるプレゼンテーションに心を打たれ、私も地元を紹介してみたいなという気持ちになりました。
ということで本日は masawadaさんの実家があり、masawadaさんが育った東林間の「いま」についてご紹介したいと思います。
1.ロケーション
住所としましては「神奈川県 相模原市 南区 東林間」となります。最寄り駅は小田急江ノ島線東林間駅。
相模原市は2006年と2007年に津久井郡の4つの町を編入合併し、東西南北の各方向に伸びる様々な地域性を持つ巨大都市となりました。具体的に言いますと丹沢山系の一部を成し熊が出没するほどの山間部もあれば、新宿や渋谷、横浜からの通勤圏となる住宅地も存在するといった感じです。
東林間は市の南東の端側に位置し、市の中ではかなりの住宅密集地です。最寄り駅は東林間駅ですが、周囲は小田急小田原線・小田急江ノ島線の2路線にはさまれ、また東急田園都市線も近接していて、東林間駅の他に相模大野駅・小田急相模原駅・中央林間駅も徒歩圏内という便利なエリアになっています。
それらの中で各駅停車しかとまらない東林間駅はこれまでずっと地味な存在で、商店街も「奥ゆかしく」夜はコンビニ以外は真っ暗ではありますが、そのぶん静かで治安もまあまあというメリットも感じています。
2.沿革
むかし、と言ってもつい60~70年前のお話。ここは雑木林と荒れた雑草地ばかりで本当に寂しい地域でした。相模原は台地なので井戸を掘っても簡単に水は出てはこなくて、先住の方々が苦労され開墾しても桑(くわ)ぐらいしか育ちません。
東林間駅の真ん前は広大な病院の敷地が占めていました。当時のここは大手電機メーカーが設立した結核専門の病院で、工場で身体を壊した人たちが療養する所でした。それほどここが「何も無く、のどかで空気が良い場所」だったということです。
(のちにその病院は住民も利用できる地域の基幹病院となりました。また病院敷地の半分以上はマンション群に置き換わっています)
そんなほとんど何もない土地は戦後の好景気にともなって「ベッドタウン=都心に通える住宅地」として急速に宅地化が進み、1960年代から1980年代にかけて東林間エリアは人口が爆増します。
しかしその時の移入住民たちも高齢化が進み、家の数は多いが街の勢いは低下の一途をたどっていったのが最近までの姿と言えます。
それがここ二十数年ほどですが、東急田園都市線の中央林間駅までの延伸・小田急線の複々線完成による都心アクセス時間の短縮といった好条件と、移入住民の子供世代の再定着など様々な要因で地域の活気が戻ってきたように感じています。
3.新たな東林間のはじまり
そしてもうひとつ。一時的に「体力」を失った商業エリアに残った多くの空き店舗物件で次の世代の人たちが新しい商売を始める動きがあり、その結果「友だちと半日かけておしゃれな雑貨店や飲食店を歩いてまわる東林間」というムーブメント(?)が生まれました。
そのことを決定付けたのがライター「雨宮まみ」さん(故人)による東林間めぐりの記事でした。
この記事での雨宮さんご自身が持つ雰囲気と各雑貨店の個性とが不思議と合っていて、東林間というキーワードを確実に高めてくださったと思っています。
東林間の雑貨店のあれこれについては私が書くよりも「東林間 雑貨店」で画像検索してもらったほうが早いと思い、割愛します。以降は雑貨店は店舗名だけお知らせし、あとは私が好きな飲食店から数軒ご紹介させてください。
4.雑貨店
・海福雑貨
5.飲食店
むかしは東林間と中央林間にこじんまりとした喫茶店と珈琲豆焙煎店を営んでいたところでしたが、その後に事業拡大をされ、いまや多くの飲食店を経営するまでに成長されました。なかでも「珈琲新鮮館」は喫茶も食事も出来る、気楽だけどファミレス店とは違う満足度を得られる人気店です。おすすめはシンプルに大判のホットケーキ。通常は3枚でなかなかのボリューム。百円引きで2枚のセットも選べます。
長年、雑誌撮影等向けの貸スタジオとして使われたアーリーアメリカンな建屋のカフェ。雑多な東林間駅前において、ここだけオシャレな異彩空間になっています。その名のとおり紅茶のお店ですが、私はコーヒーを注文することが多いかな。寒い日はロイヤルミルクティーも。シンプルなサンドイッチも美味しいです。
・そば高松
「こういうのでいいんだよ!」な蕎麦屋さん。蕎麦もツユも自家製。私はここの「カレー南蛮そば」が好き。オジサンになった最近は天ぷら定食を食べるのが楽しみです。
天井の高い、アメリカンな建屋が気持ちいい大きなピザ屋さん。店内には大きなピザ窯。イタリアのピザ職人選手権での入賞も果たす職人が作るというピザ。季節メニューかもしれませんが「シラスのピザ」はびっくりするほど美味しかった。グラタンやサラダ、もちろんお酒も楽しめるので大勢で楽しみたいかたはこちらへ。(予約推奨)
千葉県野田市の有名店「ホワイト餃子店」の流れをくむ、ここも餃子の有名店。場所は東林間駅よりも小田急相模原駅に近いほう。とにかくいつも混んでいる。大量の油で揚げるように焼く独特の餃子。一般の餃子とは違うものだけど、やみつきに。
同じく小田急相模原駅側。地元での洋菓子の人気店。南台店(本店)と松が枝店の二店舗。後者にはカフェスペースもあり。生ケーキ・チョコ・焼き菓子など多数。「リーフパイ」は決しておおげさではなく青山のWESTを超える、私が知っているリーフパイの中でトップクラスの美味しさ。
6.さいごに
雑貨店や飲食店以外にもこの街のことを書きたい気持ちはあるものの、きょうはこのへんで。それにしても masawada さんをきっかけに、こうして書く機会ができたこと、まさに masawada Advent Calender の素晴らしさです。
ちなみにさきほどの雨宮まみさん。誠に残念なことに若くして故人となられてしまいましたが、私は雨宮さんと直接お会いする機会が何度かありました。
それはノンフィクション作家の柳澤健様が会長をされている、女子プロレスラー「広田さくら」さんファンクラブのメンバーという中でのことです。
このファンクラブは(そもそも文藝春秋社のスポーツ誌「Number」編集部で活躍され、いまはプロレス関連の著書を多数出されている柳澤さんが会長なだけでも凄いのですが)まだ三十人にも満たないほどの会員数の中に週刊文春の重鎮様、プロレスのコアなファン様、イラストレーターの中川カールさん、同じくイラストレーターの蛸山めがねさん、そしてあの寺田克也さんもという、冷静に考えるととても冷静ではいられないお顔ぶれ。
そこに雨宮さんも居られ、メンバー皆さんで広田さんの試合を観戦し、試合後の宴会でご一緒したというものです。
最初の頃の私は雨宮さんについて「いったいどんな人なんだろう?」という、失礼ながらネガティブな興味が先行しての同席だったのですが、宴席でのふるまいや試合をご覧になる様子を拝見するなどを通して「世の中にはこんなに独特な存在感を放つ人が居るんだ!」と驚きに転じた思い出があります。そうした彼女のオーラがさきほどの記事に不思議なチカラを与えていた感はあると思います。とても繊細なかたに感じました。ご冥福をお祈りします。
アドベントカレンダー、12月14日は Papix さんです。