25ヶ月使ったiPhone 14 Pro を手放し iPhone 16 Pro がやってきました。
見た目の変化の少なさから、多くの 14 Pro & 15 Pro ユーザーが 16 Pro への買い替えを迷っていることでしょう。私もそのひとりでした。
長い迷いの末、買い替えることにしました。本日はその迷いの過程と、買ってからの「自分なりの納得」を記します。
1.二年毎の「定期交換」
記事の作成にあたり、ここ最近の私の買い替えをふり返りました。
・2015年 10月:iPhone 6s 購入
・2018年 9月:BlackBerry KEY2 追加(現在も使用)
・2018年 12月:iPhone XR 購入
・2021年 1月:iPhone 12 Pro 購入
・2022年 11月:iPhone 14 Pro 購入
・2024年 11月:iPhone 16 Pro 購入
一時はメイン機を BlackBerry KEY2 に移し iPhoneのランクをXRに下げた時期があったものの、直近ではほぼ2年周期で機種を変更しています。
そして前回の機種変更からちょうど2年となる今年の11月。変更するか来年に持ち越すか結構悩みました。なぜなら14 Proから16 proにするポジティブな動機付けが無かったためです。
ネガティブな理由はありました。バッテリーの劣化です。11月の時点で最大容量は83% 。私の使い方だと夕方には充電が必要なほど減ってしまいます。出張時にこうなると面倒です。
ちなみに80%を切ったらアップルケア(サブスク版)の無償交換対象です。おそらくこの先の1年のうちに80%を切る日が来ることでしょう。いつ来るかは分かりません。来たら来たでバッテリー交換の手間が発生します。他方、1年後には iPhone 下取り価格の減額もあります。
こうしてまんまとAppleの敷いた線路に従い、16 Proへの変更を決断します。
唯一救いだったのは、アップルオンラインでのオーダーの翌日には入手できたことです。
2.手にしてみて
あっという間に手元にやってきた 16 Pro。さっそく14 proと並べてみます。
屈強な「Ringke(リンケ)」の iPhoneケースに入れていた 14 Proはご覧のとおり新品同様の美しさで、しかも二台を並べると区別がつかないほど似ています。この時点では買い替えをして正しかったのか、まだ分かりません。
本体外周部は 14 Pro のステンレスから 16 Pro のチタン素材へと変わり、Apple はそのメリットを強調するものの、個人的にチタンが好きではない私にはうれしくありません。
サイズは並べないと分からない程度に少しだけ大きくなっていました。具体的には、横幅は同一。高さは2mmほど大きくなっているようです。
3.データ移行は20分程度
評価できるのはデータ移行が以前にも増して簡単だったことです。うそ偽りなく、基本部分はものの20分で終了しました。これは 16 Pro ではなくiOSの効果でしょうけれど。
唯一、これは私が借りているサーバーのせいだと思いますが、独自ドメインで立てたメールアカウントだけ追加の入力作業がありました。
この簡単さこそiPhoneですし、自分の想像をはるかに超えて手間いらずで、ここは思わず笑顔です。
iPhoneのデータ移行周りについてはネタフルさんの記事も参考になりますので、こちらに貼っておきますね。なんと iPhone 8 から 16 Plus への機種変更ですが私の時と同様、簡単だったようです。
4.早さににはすぐ慣れてしまった
iPhone 16 Pro は新たに A18 Pro チップを搭載し、この2年の間にパフォーマンスはかなり向上しているようです。じっさいに各アプリを稼働させたところ、いままでとは明らかに違う軽快な動作を体感できます。
でも、Xもインスタも10分ほど使っているとその早さに慣れてしまい、当たり前のものになってしまいました。そんなものでしょう。いや、冷静に見れば、ほぼすべての動作が確実に快適になっています。
5.ブツ撮りに異変あり
今回最初に「おっ?」と思ったのは事務所でお手軽なブツ撮り(製品撮影)をしていた時のことでした。
白色の背景に小物を置いて近接撮影。ちょっと暗いかなという条件で撮影してすぐに撮影画像をチェックすると、iPhoneがササッと自動的に明るさとコントラストを調整し、まるで明るい照明下で撮ったようなクッキリとした画像を「作ってきた」のです。
こういう自動の作為は 14 Pro の時にもありました。ただしそれは「明るすぎて物も背景も白飛びしてしまった画像を撮影したあとで自動調整し、白飛びなど無かったかのような自然な結果を作る」ものでした。今回のような暗い撮影でも自動調整がせっせと補正してくれるとは「コンピュテーションフォトグラフィー」全開です。
これは私にとっては本当に助かります。なにしろ何も考えずに簡単にブツ撮りが出来てしまうのですから。
その後も近所の散歩ついでに街や木々などを撮影していると、ほぼ全ての画像が自動で加工されていることが分かります。逆光で紅葉した枝を映したら、その赤色が最大限美しくなるように明度を変えていました(ただし空の色は少し白つぶれ気味にもなっていた)。
そこまでやってくれるとなると、反対に自分が明確な意図をもって撮影したい時に「コンピュテーション…」が邪魔になってしまうのでは?という懸念も出てきます。
iPhoneのカメラアプリの設定を見たところ、そのあたりを自由に選べる様子はありません。
ブツ撮りが簡単になったからと言って、マニュアル操作の余地が十分に残されているミラーレスカメラはiPhoneと共存というカタチで手放せないかなと思います。
6.「5倍」になったレンズにニッコリ
機種変更しても代わり映えしないと思われていたiPhone 16 Pro。だんだんとカメラ機能の違いが見えてきました。こんどはレンズとそれらの組み合わせについて。
これはAppleも高らかにうたっている部分ではあります。16 proの物理的なレンズ(センサー)は次の3基。このうち「Fusion」レンズと「5倍望遠」レンズには光学式の手ブレ補正が備わります。
・48MP 「Fusion」レンズ:24mm f/1.78
・48MP 「超広角」レンズ:13mm f/2.2
・12MP 「5倍望遠」レンズ:120mm f/2.8
さらに「Fusion」レンズは 12MP の2倍クロップ(48mm)モードも備え、その48mmを含めた「レンズ構成」が写真アプリ起動時に表示される「 x0.5 x1 x2 x5」となります。整理します。
「x0.5 」= 13mm(超広角レンズ48MP)
「x1」= 24mm(Fusionレンズ48MP+光学手ブレ補正)
「x2」=48mm(Fusionレンズ12MP+光学手ブレ補正)
「x5」=120mm(5倍望遠レンズ12MP+光学手ブレ補正)
観光地でうれしい 13mm。ストリートスナップや集合写真で使う24mm。軽ポートレートに良い48mm。しっかりポートレイト、少し遠くを狙える120mm。
もうこれ「普通のカメラ持ち歩かなくていいじゃん!」って気持ちになります。カメラを趣味にしない人(=ひごろカメラを持ち歩かない人)なら十分過ぎる構成ですし、カメラにうるさい人もちょっと黙らせる「レンズ構成」がそこにあるからです。
じっさい、以前でしたらミラーレスの「メインカメラ」と「サブカメラ」を持ち歩きたかったものが「サブはiPhoneでいいや!」になりました。私の場合、作品を撮っているわけではないですし。
7.慣れを要する「カメラコントロール」
今回、iPhone16シリーズより初めて搭載された本体側面の新しいボタン「カメラコントロール」。これを使えばカメラアプリの起動からレンズ選択、シャッターまで一連の操作が可能です。長押しすればボタン押下の間だけ動画撮影もできます。このボタンひとつでiPhoneを「ただのカメラ」とみなせる点で画期的だと思います。
ボタンとは言えタッチスイッチであり、ボタンの物理的な感触はiPhone内部の振動ユニットで疑似的に発生させています。
気になるのはボタン押下にそこそこのチカラが必要な点です。シャッターを切る時にはiPhoneをしっかりと手で持ってボタン押下しないと手ブレしそうになります。設定で「軽く」を選んでもチカラを要するので、カメラコントロールを華麗に使えるようになるためには、よく練習して慣れておく必要があります。
またはこのボタンは素早いカメラ起動だけに使い、レンズ選択やシャッターは画面タッチのほうが気が楽です。
8.予想に反して良かったUSB-Cコネクタ
iPhone 14 Pro との大きな差分のひとつがコネクタの LightningからUSB-Cへの変更でした。Lightningインターフェイスについては転送速度が遅いと言われてきたものの、私は Lightningの「カチッ」と勘合する感触は大好きでした。
また私のiPad mini(第6世代)は早くからUSB-Cですが「モニャ」っとした差し込みが不満です。それが iPhone 16 Proでは Lightning とまではゆかないものの、十分納得のゆく「カチッ」とした手応えを実現していました。立派だと思います。
USB-C化によって得られた高速伝送は重要。そのほか、MacBook用に使っているハブ類がそのまま使えるのは便利です。iPhoneにUSB-CハブをセットしてSDメモリーカードからのデータ吸い上げをできるのは笑顔になれます。
9.まとめ
以上から、iPhone 16 Proは買いなのか。
15シリーズユーザーには私は「替えなくてもいいんじゃない?」と言います。14ユーザーには「バッテリーが85%前後で大丈夫なら、9月まで待とうよ」です。
ところで私はことしの4月で還暦となりました。私みたいにこの先長くない人でしたら、細かいことは気にせず、どんどん買い替えたほうが良いかと思います。
10.おまけ
高さが2mm増えた「だけ」と思っていたら、クルマのコンソールボックスにある「定位置」のくぼみには iPhone 16 Pro with Ringke は収まらないことが分かりました。これはモヤモヤします。
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