前回記事(下記)の続きです。
まずはその前回記事をご覧ください。
TIMEX MIDTOWN CHRONOGRAPH の入手後、TIMEXの米国公式サイトに気になる製品を見つけました。「MARLIN(マーリン)」というモデルのバリエーションです。
「MARLIN」はTIMEXが1950年代に発表したシリーズ名称で、現在のMARLINはその復刻モデルになります。シンプルなケースとダイヤルのデザイン。手巻きしやすいよう歯を斜めにカットしたリューズなど、オリジナルMARLINの特徴をいまに伝えています。(復刻版MARLINについては日本公式サイトに紹介ページがあります)
今回気になったのは、復刻版MARLINのバリエーション。ダイヤルにスヌーピーの絵柄が配された、正式名称「TIMEX Marlin Automatic x Take Care with Peanuts 40mm Leather Strap Watch」、品番「TW2V32600JR」です。鮮やかなグリーンの専用カートンに収まっていました。
本製品は秒針がグリーンに塗色されています。ダイヤル(=文字盤)の6時の位置には「 TAKE CARE OF THE EARTH 」のテーマを表現する「地球を抱いたスヌーピー」のイラストが描かれています。
「いい歳してスヌーピーの腕時計なんて!」と言われてしまいそうですが、私としてはこのモデルにおけるスヌーピーの存在はそれほど重要ではありませんでした。MARLINのミッドセンチュリーなデザインにあしらわれたグリーンの秒針が「主役」です。
以前から「アンティークorヴィンテージ・ウォッチに色差しの秒針」という腕時計に興味があって、ORISあたりがよく赤やオレンジの秒針を採用していて、なんとなくそういうタイプのものを探していたところでした。
かといって、クラシックなダイヤルに唐突にグリーンの秒針もおかしなものです。それが本モデルでは、スヌーピーのイラストの存在が「唐突さ」を和らげ&馴染ませていると私は解釈しました。
荒っぽく言えば、腕時計なんてこれまでに世の中に無数に登場していて、よほど「弾けた」デザインや機構でなければ、おおよそ既知・既出の「ダイヤル」と「針」と「ベルト」の組み合わせだけで形作られているプロダクツです。もはや「細かいストーリー」とか「ミクロな見立て」、あるいは「ユーザーの思い入れ」でしか差を見いだせないところに来ています。
じつはTIMEXには、これまでも多くのスヌーピー腕時計が出ていますが、私は他のスヌーピーモデルとは違う「ミクロな差」を見いだし、他のスヌーピーモデルには無い「稀有さ」をこのモデルに感じました。
復刻版MARLINにおいては「アクリル系素材」の「ドーム型風防」も気に入っているところです。いまから30年以上昔、私が大学生の時に父からもらったROLEXがこの樹脂素材・ドーム型風防でした(現行ROLEXの風防はガラス素材です)。硬度に期待できない風防に細かい擦りキズが付いてゆくさまは良いもので、この先MARLINが「どのように枯れるか?」にも期待です。
標準ではシンプルなブラックの革バンドが備わっていました。革バンドは夏でなくとも劣化が早いので、特別な時以外はラバー素材のバンドに換装です。
ケースの雰囲気に邪魔をしない、オリジナルの革バンドにも少し似た、これもまたシンプルなブラックのラバー素材バンドを発見しました。
ここ2ヶ月ほどを見ただけでもTIMEXは頻繁に新製品を発表しています。MARLINシリーズも新しいバリエーションが登場するはずです。基本デザインが良いだけに、今後また気になるモデルが出てくるのではないかと、ついつい米日双方の公式サイトを見に行ってしまっております。
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