和田哲哉・LowPowerStation

考えて使う・楽しく使う

ゼンハイザー IE40PRO はHD25ユーザーにうれしいイヤホン

インイヤータイプのヘッドフォンを購入しました。
ゼンハイザーの IE40PRO です。

  

今回も小さな製品なので箱の写真から。  

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IE40 PRO のパッケージ

ヘッドフォンは好きですがインイヤータイプ(=耳の中にさしこむタイプ)はずっと避けてきました。まず耳の中にイヤーチップを挿すのが苦手でしたし、インイヤータイプの場合ひとつの製品で「好みの音」と「快適な装着感」が両方とも成立することはなかなか無くて決断できませんでした。

じつは2年ほど前に高価なインイヤータイプを買ったもののその装着感に我慢できず、本当に一度使っただけで封印してしまった苦い経験もあります。

  

昨年12月に日本での発売が開始された IE40PRO はウェブ上での評価がそこそこ良く、今年のお正月に試聴して音も装着感も私にとってベストであると確認できたため購入を決めました。しかしその時点では在庫切れ。さらにお正月からいままでの2ヶ月近く待つことになりました。本品入手のためにポイントも溜めていたのに、試聴したお店には入荷せず、やむなく先に入荷した別の所で注文。

ゼンハイザーには上位機種として IE60 とIE80S 等もあり「こんなに待つのなら上位機種を買ってしまえ」熱が何度も高まったものの、それらの実機を試聴するたびにケーブルの仕様や装着感について IE40PRO のほうが自分に合っている事を再認識し、結局待ち続けていました。

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SENNHEISER IE40 PRO (CLEAR)

ようやく手元にやってきた IE40PRO。本体色は写真のクリアーのほかにブラックもあります。ブラックの入荷にはさらに時間がかかるようです。これまで実機を試聴できたのがクリアーだけで、もしクリアとブラックとで樹脂の硬度が違った場合には音質にも変化が出る恐れがあるため、今回はクリヤーの一択にしました。

シースルーのボディーはキレイではありますが、ケース部分の形状は「豆」みたいにただ丸いだけで決してカッコイイとは言えません。しかし私の耳のカタチには良くフィットするのです。

形状を憶えてくれる耳掛け用のチューブも重要なポイントです。耳穴に IE40PRO のイヤーピースをはめ、チューブを耳に掛け、ケーブルを耳の後ろから提げることでインイヤータイプとしてベストな装着感が実現します。この装着方式であればケーブルの途中に指や身体が触れてもその振動がケースに伝わりにくいメリットもあります。

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IE40 PRO には FiiO BTR3をセット

使用には先日購入したBluetoothレシーバー、FiiOのBTR3 を組み合わせます。ひごろはHD25にBTR3を装着していますが、IE 40 PRO 使用時にはこちらにセット替え。これをやりたかったのです。BTR3はDAC(デジタルアナログコンバーター)にもなるので事務所ではMacBookと有線接続して使っています。もちろんBluetoothよりDACの時のほうが音質は良化します。

  

IE40PROの音質の詳細についてはもう少し使ってから書きます。試聴当時の印象では全体的に硬質ながらやや過剰にキラッと明瞭な高音域、ボヤケの無い中音域、確実に要素(輪郭)を確認できる低音といった感じです。おなじくゼンハイザーのHD25を使っている私には低音域を除いて似た傾向の音に感じ、両者を行き来しても違和感が少ないと思います。

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FiiO BTR3 の直付け仕様に改造したHD25

この、違和感無く2機種を行き来できるのは大切な事と考えています。音楽を聴く際のイコライザー設定の変更を必要とせず、同じ理由で音楽再生アプリも同じもので済みます。

参考まで。私が所有しているHD25と、同じくゼンハイザーの MOMENTUM WIRELESS との間では後者が暖か系サウンドのため、HD25ではiTunes純正アプリ、 MOMENTUM WIRELESS では細やかなイコライザー設定ができる音楽再生アプリ:Kaiser Tone に切り替えています。

  

インイヤータイプは小型軽量なのでHD25と一緒に持ち歩き、場面に応じて使い分ける楽しみも生まれます。しかもBletoothレシーバーを共用できるので理想的です。

  

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ケースの形と耳掛けチューブの良さが IE 40 PRO のポイント

「またゼンハイザーか!」と言われてしまいますね。私も不思議でなりません。他社製品もちゃんと試聴しているのです。はじめて IE40PRO を装着した時&聴いた時に「うおーっ、これだ!」と思いました。

  

価格はこのタイプとしては1万円台の前半位と非常にお手ごろです。リケーブル(= IE40PRO 本体とケーブル部分を脱着交換)可能ですので、今後はゼンハイザーからBluetoothレシーバー付きの別売りケーブルが登場する可能性もあります。レシーバーとセットで2万円台後半というのはありそうな話じゃないですか。

リケーブルに際しては問題も。本体ケースとヘッドフォンケーブルを接続するコネクターの規格が広く普及しているMMCXではなく、ゼンハイザーの、さらにいまのところ IE40PRO だけの独自なものだという点です。 BTR3 をセットするからと短いヘッドフォンケーブルを求めても現状では手に入りません。ゼンハイザー純正でなくても良いので、どこかで IE 40 PRO 用の短いケーブルを早急に出してほしいです。

   

常用のBluetooth化させたHD25、ノイズキャンセル付きのMOMENTUM WIRELESS、そしてインイヤーは IE40PRO 。ゼンハイザーだけの3機態勢になりました。これらをしばらく使い分けてみます。次回のご報告もお楽しみに。

  

追記(2019年5月21日):

Amazon US にて IE40PRO の上位モデルである IE400PRO、IE500PRO の発売が開始されていました。日本への直送はしないとのことですが、初値は高めでしたし手元の IE40PRO の満足度が高いので 私としてはしばらくは考えなくていいかなという気持ちです。IE40PROはほんのり高域を「まるっ」と出してくるFiio BTR3とのマッチングも悪くないので。あと、Aventho Wired を買ってしまったし。

  

追記(2019年11月28日):

 IE400PRO、IE500PRO がこの夏、日本でも発売開始になりました。当初は北米との価格差が大きかったのが、IE400PROについては3万円台なかごろとこなれてきた感じです。(IE500PROはまだ北米との価格差は大きい)あいにくまだ試聴していなくて。でもきっとこれが実力に見合った価格なのだろうと思います。しかし近ごろはライバル機が多いです。ジャンルは違うもののAppleのAirpods Proは評判が良いようで、個人的には比較対象になっています。私のIE40PROは「オーバーイヤーヘッドフォンを自宅に忘れてしまった時の予備」の役割なので、しばらくこのままかも。

  

「次回」を書きました:

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