和田哲哉 -LowPowerStation-

文房具ジャーナリスト・ステーショナリープログラム運営 / 和田哲哉のブログです

BlackBerry KEY2 にして良かった10のこと


BlackBerry KEY2 を入手して半年になります。

  

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BlackBerry KEY2 シルバー( BBF 100-8 )

いつもなら「早いものでもう半年…」と書き始めそうですが、今回は「えっ、まだ半年なの?」という気持ちです。

それは相対的に他のスマートフォンメーカーの動きが活発だったからなのかもしれません。躍進中のHUAWEIは次々に新機種を発表していますし、そのHUAWEIを含め各社から二つ折り液晶スマートフォンの量産モデル・コンセプトモデルが登場。カメラもポップアップ式やパンチホール、多眼など目白押しです。

そんなところに(悪く言えば)ふつうのAndroid OS機の、渋い(笑)カメラの、キーボードだけが特徴のマシンが静かに有るといった状況です。

  

しかしこのKEY2。それこそ「静かに」私の生活にフィットしています。大きな面倒を起こさず、よく働き、適度な刺激も与えてくれます。すごいカメラや開閉する液晶は無いものの、毎日の良き道具として振る舞っていて、これはこれで立派なことです。

  

渇望し、手にして歓喜し、でもいまは普通で当たり前の存在。

・・・半年が経って、落ち着いた気持ちで「そういえばココがイイんだヨ」という感じでお伝えしたい。「 BlackBerry KEY2 にして良かった10のこと」を書いてみます。

  

(以降は適宜、BlackBerryを「BB」と略します)

  

1.QWERTYキーボードが付いている

まずはこれでしょう。30数年前「キーボードをたたきたい」という理由だけでワードプロセッサーを買ったほど「キーボード好きおじさん」の私ですから、QWERTY配列のキーボードが手元にあればそれだけで満足です。

  

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KEY2 のキーボード

「洗練」をも意味する「スマート」フォンに物理キーボードなんてと思う人は多いでしょうし、フリック入力を受け入れろとの意見も聞こえてきそうです。いえ私、フリック相当早いです。

サイズが大幅に違うものの立派なQWERTYキーボードです。事務所デスクでのノートパソコンから離れ電車移動中のKEY2に仕事を移しても、メールを書くのについては作業効率がさほど低下しないのは凄いことです(*注1)。物理キーボードなのでキーが小さくてもかなりブラインドで入力できます。しかも電車では座席に座ってもいない状態ですから。

ここでまた「なぜフリック使わない?」のお声が聞こえてきます。思い込みかもしれませんが、フリックでは文字数は稼げても自分の書いた文章の中に「魂」が入らないのです。なんだかこう、定型文になってしまう。フリックを正確にタッチすることに気を取られてしまい作文がおろそかになってしまうのかな。これこそ個人の見解ですので読み流してください。

少しだけ問題点もあります。文字入力する部分を一度タッチしないと日本語入力が出来ないとか、日本語が入るとキーボードのハンドリングが少し煩雑になるなどの手間はあります。そこは海外端末にありがちな注意点ということで。

(*注1:KEY2には標準で日本語入力の機能は備わっています。しかし日本語入力を快適にするためには有料アプリ「AquaMozc」のインストールは必須だと思います。そしてこのAquaMozcのユーザー辞書に使用頻度の高い単語や用語を自分ルールで決めたフレーズを添えて大量に憶えさせて使っています)

  

それと大事なのであえて書きます。KEY2はフリック入力もできます。普通のAndroid OS機ですから。・・・BBでの入力でキーボードが唯一使えないシチュエーション。それは寝ながら文字入力をする時です。ベッドの上などでBBを顔の上にかざしての文字入力はフリック入力にかないません。キーボード左端の「alt」キーを長押しすればフリック入力画面がサッと出てきます。

  

2.キーボードがタッチセンサーになっている

みためは普通のキーボードですが、ここにふたつのタッチセンサーが備わっています。ひとつめ。キーボード手前にある横長の「スペースキー」が指紋認証用のセンサーになっています。ここに指を置くことでスリープ解除となります。

ふたつめは分かりますか?・・・答えは「キーボード全体」です。キーボードの全面がタッチセンサーになっていて、キーボードの上を指でサッとなぞるだけで画面を上下左右にスクロールできるのです!!

(*注2:一部のアプリでキーボードスクロールが効かないものもあります)

これはほんと、夢のように便利です。わざわざキーボードの上の画面まで指をのばさなくてもツイッター等のタイムラインやメールのメッセージを上下に流すことができるので。

各キーボードの上面を極めて軽いタッチでなぞるだけで反応します。この機能のおかげで画面が指紋で汚れる頻度も抑えられます。

また、テキスト入力時のカーソル移動もキーボード上のスクロールで可能です。ただしカーソル移動については指の動きとカーソル移動量との関係が少し難しく、多少の慣れは必要ですが。

KEY2の廉価版となる「KEY2 LE」には、このスクロール機能は付いていません。個人的には軽量かつ手頃な価格であるLEの登場をおおいに評価していて、これも1台欲しいくらいですが、毎日のスクロール量って意外に多いのでLEに本機能が備わっていないのは心残りなところです。

  

3.Android OSである

えっ、そこなの?ってツッコミが入りそうですね。BBは以前、BlackBerry OS というもので稼働していたのです。KEY2にする前の私は BlackBerry OS が走る機種: BlackBerry Passport をずっと使っていました。電話機能が大切にされた作りの良いOSでしたが、いかんせん「マイナー OS」です。対応アプリは少ないし、Googleとの連携も心もとない。新規開発が行われなくなった、先の無いOSほどツライものは無かったです。

    

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BlackBerry OS から Android OS に移行した影響は大

中国TCL社製造による ODM(=Original Design Manufacturing→ひとことで表現するなら委託生産)販売体制で始まった BBのAndroid OS 化。 昔はiPhone OS 一択の私でしたが今の Android OS はだいぶ良くなりました。めったに不満を感じません。むしろGoogleのさまざまなサービスと連携動作を享受でき、そこに物理キーボードが付いているのですから便利です。BBに興味を持ってくれた人にも勧めやすいですし。

  

4.BlackBerry Hubがとにかく良い

BBはBlackBerry OS時代からの定番とも言えるアプリ「BlackBerry Hub™」が稼働します。これは自分が使っている全てのアカウントのメール、SMS、通話等の送受信履歴をひとつの画面上に集約するいわばオーガナイザー・アプリです。

  

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BlackBerry HUB ™

KEY2のスリープを解除し、まずこのHubを立ち上げれば自分に来た情報のほどんどを確認できます。いちいちメールアプリや通話、SMSを別々に起ち上げなくてもよいわけです。twitterやSlackなどの通知も選択してHub上に表示できます。

Android OS版のBBにもHubは引き継がれました。今のところその便利さを享受できています。

  

5.キーボードショートカットあり

本当のところ最初の3~4ヶ月は手を付けていなかった機能でした。物理キーボードのひとつひとつにアプリ起動や簡単な操作を割り当て、キーボード一発でそれらを呼び出させるものです。ホーム画面から「M」はメモ、「T」はtwitter、「U」は電卓など。割り当ては自分で自由に変更できます。そして一度使い始めたらこの機能、手放せません。

指先を画面のほうへスライドさせず、手前のキーボードエリア内でチマチマと操作が出来る便利さ。慣れたらやめられません。例えると「コタツから出ないで何でもできる」みたいな感じです。

すでに何かのアプリが稼働中でも、キーボード右手前にある「スピードキー」を押下しながら各割り当てのキーを押せば、ホーム画面からと同様に割り当てたアプリを起動できます。このスピードキーはBlackBerryとしてはKEY2から新設されたものになります。

  

6.電池の持ちが良い

「変わったスマートフォンなのに」という一文を頭に付けたほうが分かりやすいと思います。これまでに私が使ってきた携帯電話やスマートフォンのほとんどは「カッコいい機種、変わった機種、面白い機種は何かをガマンしなければいけない」が当たり前でした。それも基本的な機能や仕様が欠けていて困るのです。昔買ったMotorolaのStarTacは、すでにデジタル通信方式が当たり前だった頃にアナログ通信携帯という時代に逆行した仕様。電池の減りが恐ろしく早くて難儀しました。インターフェイスがクールだったWindows OS機の初期版はPDF文書を開くことすら不可能でした。出先で仕事が出来ないのです。また前述のとおりBB PassportにはBlackBerry OSで苦労しましたし。

そんなこんなで KEY2にも相応の覚悟をしていたわけですが、これまでにスマートフォンとしての基本的な部分で困ることが無いのです。

しかも大容量の電池を搭載しているので電池の減りを全く心配しなくて良い。移動中におけるメール返信のほとんどをKEY2に任せられます。出張時にはそのぶん、ノートパソコン側の電池の減りを防げますから本当に助かるのであります。

「変な機種なのに困らない」初めての経験かも。

  

7.ヘッドフォン端子が付いている

いまやiPhoneだけではなくXperiaなどでも無くなりつつあるヘッドフォン端子。幸い良質なBluetoothレシーバーが登場したり、私はそれをHD25に組み込んだりと対策していて現在は困ることは無いものの、やはりヘッドフォンジャックがあれば接続するヘッドフォンを選ばないので助かります。

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やはりヘッドフォンジャックはありがたい

Android OS版の音楽アプリ "AppleMusic" も最近は頑張っていて、音質調整の細やかさではむしろiOS版を上回っているので、KEY2でも積極的に音楽を楽しめています。Bluetoothについては aptX コーデックなのも挙げておきたいと思います。

そしてヘッドフォンジャックふたつめの「うれしい」は決済システム「スクエア」のカードリーダーを直接装着できることです。iPhoneでも接続できますが「Lightningアダプター」経由となり、お客様の目の前でカードがダランと下がる姿をお見せすることになります。

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KEY2は「スクエア」のカードリーダーを直接装着できる

  

8.セキュリティーが高い

正確にはセキュリティー強化に熱心という表現が正しいかもしれません。BlackBerry Hubと同じくらいにBB社が自慢する機能があります。KEY2にも搭載されている「DTEK」がそれです。DTEKは "Detection(検出・捕捉)"の略だそうです。このDTEKを以て、BlackBerry社は最も安全なAndroid スマートフォンを提供していると謳っているそうです。

DTEKは、ユーザーが特段の操作をしなくても稼働していて、KEY2にインストールされているアプリ達の不正な挙動を監視します。また監視結果をメーター状のインターフェイスで分かりやすくユーザーに通知してくれます。

これまでずっとiPhoneをメインに使っていて現在はその座をKEY2に譲ったわけですが、久しぶりのAndroid OSに不安が無いわけではありません。その不安を少しでも払拭してくれるDTEKの存在はありがたいものです。

  

9.クールな写真が撮れる

カメラ機能については…9番目にご紹介することでお察しください。KEY2は「x1(広角)」と「x2(中望遠)」のデュアルレンズ仕様です。しかし街の夜景に弱い、光学手ブレ補正機能が無い(らしい)、料理が美味しそうに撮れないなど評価はいまひとつです。

私はKEY2とiPhone XR との2台持ちなので、料理の撮影はiPhone XR に任せてしまいます。現行OSのiPhone XR はわりと暖色系の画づくりをする傾向にあります。彩度は鮮やか傾向。白は色に濁らずクッキリと白にします。

料理や集合写真ならば良いのですが、時に人物でも街の風景でもクールに撮りたい時があります。いっぽうKEY2は(iPhone XRと比較して)色調も明度も一段低めの、ざっくり表現するとクールな画づくりを見せます。

料理以外は積極的にKEY2で撮るようにしています。「都心の建築物と風景」とか「真剣に作業をする人物の横顔」とか、KEY2で良かったネという写真も結構出てきています。

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KEY2 でササッとオートで撮った作例

いずれも設定はオートで、気軽に撮影したものです。レンズはふたつあるうちの「x2」を使っています。「信号とビル」は全体の色合いから日陰であることが分かり、信号の鉄板のひんやり感が伝わります。「お仕事中の横顔」は、ここはかなり暗い部屋で、MacBookのバックライトの光が人物の顔を照らしている様子をちゃんと捉えていました(ご本人の許可を頂く関係で画像サイズを小さくしています)。あとデフォルトでも輪郭強調気味な絵になります。

  

カメラって写真って、撮る人とシーン次第かな。KEY2のデュアルレンズの「x2」は楽しいです。本当に手ブレには弱いので、ぐっと両肘を引き締めて、一瞬息を止めてシャッターです。

KEY2のレンズ(カメラ)の個性を上手に引き出してあげてください。

  

 

10.とにかくカッコいい

普通の人から見るとちょっと変な機種。これを携帯マニアの間では「変態端末」と呼ぶことがあります。でも、KEY2は「変態なのにカッコいい」のです。

  

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KEY2は「変態なのにカッコいい」

これは本当に大切なことです。

自分が惚れた機種の良さを周囲の人に布教しても「格好がこれじゃねぇ」と言われてしまっては元も子もありません。KEY2は物理キーボードを搭載しながらも、本当にクールでスリークなデザインです。性別に関わらず使ってもらえそうな雰囲気ですし、これを所有することでユーザーを引き立たせられる位のチカラがあります。(個人の見解)

  

と、10個はすんなりと出てきました。11個めは?と聞かれるとツライかもしれません。雑に言ってしまうと、いまや標準的な性能のAndroid端末に物理キーボードが付いているだけと言えなくもないからです。

でも、これまでに Android OS版のBlackBerry は Priv から始まって DTEK50/60、KEYone、そしてKEY2 と常に進化していて、特に処理速度と電池の持ちはKEY2のキーボード入力を快適にし、毎日のハードな仕事に使える安心感に大きく貢献しています。

気になっていたことは次々に改善され、KEY2のネガティブなもの、困ったことについてはなかなか思い出すことができません。(あっ、カメラ…苦笑)

   

先代機であるKEYoneだと積極的な紹介を躊躇しますが、KEY2だったらかなり安心。日本市場を強くは意識していない海外端末ゆえ前述したようなマイナーな問題は2~3ありますが、これまで変態端末とは無縁だった「普通の人」が興味を持たれても、私から「良いですよ」・「使ってみては?」と言える機種になっています。

  

追記1:

ここで取り上げたKEY2は日本の正規輸入元「FOX」さんが取り扱っている日本向け版(型番:BBF100-8)です。KEY2は受信可能な電波の種類・SIMスロット数やストレージ容量・プリインストールされているOSなどで様々なバリエーションが存在しています。

  

追記2:

念のため。KEY2には私が使っているシルバーと、価格の高いブラックがあります。それぞれは色の違いだけでなく、セットできるSIMの最大枚数と搭載されているストレージの容量に違いがあります。よくご確認ください。

  

追記3:

今回ご紹介をした「 BlackBerry KEY2 」 と、その後に登場した「 BlackBerry KEY2 LE 」 は、それぞれ仕様の違う別の製品です。ご注意ください。

  

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