昨年末に突如、 ニコンZ6 と フジフイルムX-E4 を手放して ニコンZf を買った話。全3回のうち今回が最終回です。(下記は第1回目)
まずは、絶版から一年以上経ってもメーカー希望小売価格の1.5倍以上の金額でやり取りされているほど人気のX-E4を放出する気になったのはなぜか?
「Zf購入資金が足りなかったから」っていうツッコミは確かにその通りですが、「X-E4が居なくなっても寂しくならない後ろ盾(うしろだて)」があったというお話をさせていただきたいのです。
後ろ盾とは、これまでにも当ブログで何度か登場してきた、ニコンから13年前に発表されたミラーレスカメラ「Nikon1 V1」です。
ざっくり言って、プライベートにおいて「撮影したいこと」の九割はiPhoneのカメラ機能で足ります。いっぽう残りの一割は「iPhoneでは果たせない、カメラ特有の何か」を埋めるために普通のカメラを手にしている、手にしたくなる、になります。
これまではずっと、事務所での物撮り(ブツどり)で使っているデジタルカメラ(歴代のニコン機)を、そのままその「一割の部分」に充てていました。
しかし2020年に登場したX-E4に一目惚れをしてしまい追加購入。そこから「物撮りカメラ」と「趣味カメラ」の二台体制が始まります。
X-E4については本当に気に入っていて、この先ずっと使い続けるだろうなぁと思っていたものでした。
X-E4の購入から間もなくして、もう一台のミラーレスカメラがやってきます。Nikon1 V1 です。(その詳細は当時の記事にて)
私が入手した時点で登場から11年の月日が経っていた V1ですが、これがなんとも楽しかったのです。
おそらくニコンは、同社初のミラーレスカメラとなるNikon1シリーズをかなり真剣に作り込んだことでしょう。しかもV1はシリーズの初号機。Nikon1立ち上げ当時の純粋なコンセプトがそのままV1に織り込まれているはずです。
ミラーレスカメラのなかでも極めてコンパクトなサイズなのに、しっかりとしたカメラボディーの作り。またV1の、迷いを感じさせないシンプルなデザインは13年経った今も色褪せていません。
一目ぼれして買ったX-E4と、はからずも手元にやってきたV1。しかも登場年もセンサーサイズにも大きな隔たりのある二製品ですから、使い道において互いが「食い合う」ことは無いと思っていました。
ところがその後もV1はいろいろと遊ぶことが出来て、私のX-E4は「お出かけカメラ」としてのかなりの部分をV1に奪われてしまうのです。
もちろんX-E4による新しい出会いもありました。マニュアルフォーカスレンズやオールドレンズを装着しての撮影です。フジフイルム独自のフィルムシュミレーションによる撮影画像も代えがたい体験でした。
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検索すると分かりますが、世間的にはNikon1フォーマットの製品は「失敗」とか「黒歴史」とかのキーワードとセットで語られる例を見かけます。しかし私にとりましては、ニコン・ミラーレスカメラの良さを肌身で知ることのできた貴重な一台となりました。
その最初の証しが、ずっと様子見をしていたNikon Zフォーマットのミラーレスカメラ:Z6 の購入です。
これまでDX(=APS-C)シリーズながらチマチマと増やしていた Nikon Fマウントのレンズ5本を手放してZ6に移行したきっかけは、まさしくV1での体験を介して醸成された、ニコン・ミラーレス機への信頼感によるものでした。
そして昨年末の Zf 購入にも V1 の存在が多分に影響を与えています。X-E4で楽しんできたマニュアルフォーカスレンズやオールドレンズについては Zf が担える。お出かけカメラの座は、まだまだV1でイケる。そういった判断です。
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最後に「 V1 のいま」をご紹介します。
ひとことで表現しますと「1Nikkorレンズへの回帰」です。V1を入手した当初はレンズマウントアダプターを装着しての、フォクトレンダーやニコンFマウントレンズでのトライアル、あるいは「ウツレンズ」をセットしてのトイカメラ的用途など、Nikon1のスタンダードからは外れた使いかたが多かったと言えます。
それが今では、「 1Nikkor 10mm f/2.8 」や「 1Nikkor 18.5mm f/1.8 」などの Nikon1 純正単焦点レンズをセットしての街撮りになっています。
本日さんざん持ち上げてきたNikon1 V1ですが、撮影時の操作インターフェイスの完成度はとても低く、また1Nikkorではない純正外のレンズをセットすると使い勝手はさらに低下する問題は否定できません。
Nikon1 純正レンズであれば(当然ではあるものの)操作性もレスポンスもV1本来のものになり、快適です。スナップシューター(=街撮り)として現代にも通用するカメラになるわけです。
これからは Nikon Zf と Nikon1 V1 の2台での運用となります。
Nikon1シリーズにはもうひとつの欠点:「レンズの光学系は良いけれど、機構系が弱い」が各所で言われています。オールドレンズとは違い、いまはレンズも電子機器ですから仕方のないことではありますが。
とりあえず V1 のボディーは2台確保しつつ、どこまでレンズが動いてくれるかな?
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1月はかなり立て込んでしまいブログの更新がほとんどできませんでしたが、今後は Zf にフォーカスして何か書いてゆきたいと思います。
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